DiezelTurboエンジンのブローバイガス解決策

今回の問題は根が深い。

 私が知りうる少ない情報の中でも、近年改良された大型ワンボックス車両以外の国内外で生産された車両の大半が、EGRバルブやインレットポートの汚れや、カーボン詰まりに直面しています。

 今回は、BMW MINIが対象になりましたが、この問題はdiezelエンジンに限らない話であって、diezelエンジンよりも軽微では有りますが、ガソリンエンジン車輌にも当てはまります。

 インタークーラー廻りが油っぽいとか、加速すると白煙を吹く、エンジンオイルが減りやすい、等の心当たりのある方は、必読です。

 2001年に誕生して以来、弊社で販売している通称 *1「NAGバルブ」でクランク・ケース内圧を押さえる事が、エンジンに良い影響を与えることが、徐々に理解されてきましたが、弊社バルブ販売する以前より、同じ事をタービンの吸引力に頼ってクランク・ケース内圧を下げた場合に、カーボン詰まりの不具合が起こります。

*1 未だに「ケース内圧がマイナス圧になる」と、思い違いをして居る人も居られますが、そもそもマイナス圧では、プラス圧力を排出しないので、バルブは開きません。実際は、ほぼ大気圧に保たれるというのが実情です。

 そのプロセスを説明すると、そもそもブローバイガスに含まれるエンジンオイルミストは、ヘッドカバー内(タペットカバーとも称します)に設けられた迷路の小部屋を、ゆっくりと流れる事でオイルミストを迷路の仕切り板に付着させてオイルを除去し、出口では気体(ブローバイガス)となって、吸気管に回収されて再燃焼されます。

 ところが、タービンの吸引力はタービンの回転数によって、弱く成ったり強くなったりするわけですから、タービンの回転数が増えると次に示す工程を辿ります。

1、吸引力は高まると、オイルミストは壁に付着する時間が失われ、素通りしてオイルミストが回収されない状態のまま、タービンの圧縮側に導かれる。

2、タービンで熱せられたオイルミストを含んだ吸気は、冷却の為にインタークーラーに運ばれます。冷却されてオイル液体に戻り、インタークーラーコア内に蓄積されます。

3、一部は、ミストの状態でスロットルバルブに戻され、燃焼室へ還元。

○ここからが、煤生成の核心部分になり、ループを繰り返すことで、粘性の有る煤は壁に付着増幅され、吸気ポートやEGRバルブの汚れや詰まりになっていきます。

4、燃料と違いオイルミストは完全燃焼出来ないので燃え残り、煤が生成されます。

5、燃焼ガスは、一旦排気管に排出されますが、その一部は燃焼温度を下げるためにEGRバルブで回収されて、インレットポートを通り、再度燃焼室で燃焼。このループする工程が、更に濃い煤を形成させていきます。

EGRバルブ(燃焼ガス還元装置)の働きについては、ネットでも拾えますが、解りやすい説明はこちら、ttps://minkara.carview.co.jp/userid/3310547/blog/46466038/

メーカーの対策は・・・、「プログラムを書き換えて・・」と有りますが、本当にそれでいいのでしょうか?。

 

 煤詰まりを防ぐには、「先ずは、ブローバイガスの流れ速度を加速させない」、タービンの吸引力では無く、自然発生した力(圧力)で、エアークリーナ・ボックスに直接戻し、流れるスピードを抑える事が重要なのです。

今回は、BMW MINI SDでこの問題に、チャレンジ!。

エンジンカバーを外しますが、さて・・・・お目当てのブローバイホースはエアクリーナー・ボックスの辺りには見あたりませんが・・・。

どうも、フロントウインドウ下の、防水トレイの下?と推測して、タワーバーを始めとし、次々とパーツを取り除いていき、ようやく運転席側の(前から見て左奥にタービンを発見!。が・・狭くて、部品が動かせないので、更に分解していきます。

ようやく特定出来ました。親指が指さしている先の蛇腹コルゲートホースがブローバイ出口と、タービン吸い口を繋いでいます。

はずしてみると・・案の定、タービン入口は、オイル汚れで、真っ黒!びちゃびちゃ!!。

アップ画像ですが、奥の方まで黒光り。この部分が下中央にあるアルミ部品、タービンコンプレッサーに接続され、インタークーラーへと送られます。


そして・・、ブローバイホースは外径20ミリほどのホースで繋がります。

ここも、黒光り。

この外径18x内径14のメッシュホースを突っ込んでみたところピッタリサイズ。

エンジン側のブローバイ出口。1度リコールで掃除したそうですが、メッシュホースを抜くと・・真っ黒。

取り敢えず、外した純正と同じ形状のアダプターを作成して。

タービン入口にも、純正と同じサイズのブラインドプラグを用意。

出口は・・・、オーナーさんと協議した結果、ここに在ったデゾネーターを外した穴を利用して、同じサイズのジョイントプラグ作ってNAGバルブは直接差し込むことに。

装着状態です。これが最短距離になり、且つエンジンカバーの邪魔にもならない位置になります。デゾネーターは、使わないことにしました。

カバー装着後。 20分ほど試走していただきましたが、試走後のブローバイ汚れは無かった。

20分ほど試走していただきましたが、試走後のブローバイ汚れは無く透明を保っていました。

キビキビした走りに生まれ変わって、オーナーさんは大満足。

苦労しましたが、攻略できました。

この作業を元に、採寸させていただいたので、商品としては(ブラインドプラグ)+(ホースジョイントx2)+(ホース)+(抜け止め防止金具)の5ピースセットの予定。

 ご注意:装着時はデゾネーターはスペースの関係上、使用できなくなります。

目次